「ぴかいち」は花札から生まれた言葉
「あの子はクラスでぴかいちだね」とか、「この店のラーメンは街中でぴかいちだ」なんて、私たちは日常会話でも「ぴかいち」を自然に使いますよね。実はこの言葉、花札由来で、しかも同情されるほど残念な手札のことだったんです。知ってました?
花札の「花合わせ」というゲーム
花札の遊び方にはいくつか種類がありますが、「ぴかいち」はその中でも「花合わせ」 というゲームから生まれた言葉です。「花合わせ」 は、配られた手札に同じ月の札を合わせて、役を作って点数を競います。
当然ながら配られた札のよしあしが関係しますよね。運悪くカスばっかりということもあります。その中で「光り物」と呼ばれる20点の札が1枚だけあって「おおー!!」と思っても、1枚だけではどうしようもなく、かなり厳しい戦いを強いられます。
この状態、つまり、「光り物が1枚だけで、残りが全部カス札」のことを、花札用語で「 ぴかいち(光一)」と呼ぶんですね。「光(ピカ)が1枚(イチ)」だからです。
もともとはかわいそうな手札のことだった
この「ぴかいち」はとても弱い手札で、役ができにくいので不利な状況に置かれます。そこで花合わせのルールでは、「ぴかいち」になった人には相手から同情点として40点ずつもらえるんです(※ルールによって異なることがあります)。「かわいそうに」という同情の気持ちがルールになっているなんて、ちょっと感動しちゃいますね。
「ぴかいち」の巻き返しとは?
ところが、「ぴかいち」は情けない手札のままでは終わりませんでした。7枚の手札の中で、たった1枚だけがひときわ華やかであるという見た目の印象から、「多くの中でひときわ優れているもの」という意味になったんですね。
もともとは「かわいそうな手札」だったのに、「1枚だけ妙に目立つ」という視覚的な印象から、意味が逆転したんです。それで、「若手ではぴかいちの腕前だ」とか「この店は海鮮料理はぴかいちだ」などという使い方が生まれたというわけです。
まとめ
「ぴかいち」は、花札の「花合わせ」で生まれた言葉でした。花札というと心理的にちょっと抵抗がある人もいらっしゃるかもしれませんが、同情から生まれた言葉が、今では「最高に優れているもの」を指す称賛の言葉として使われているなんて、なかなかロマンがありますよね。





