「町/街/まち」はどう違う?
「実家がある町」とか、「街に買い物に行く」とか、「まちづくりのイベント」とか、こんなふうに私たちは「町」と「街」と「まち」を使い分けていますよね。
でも、あらためて「何が違うの?」と聞かれると、意外に答えに詰ったりしませんか? そこで今回は、この3つの違いを整理してみたいと思います!
「町」は人家が集まっているところ
「町」は人家が集まっているところを言います。「町外れ」のほか、「下町」「城下町」「宿場町」などもあります。「車を走らせたら小さな町に着いた」な~んて用いますよね。
また、行政上の区域を表す言葉としても使われます。町内会もありますし、「町ぐるみ」などとも言いますよね。最もよく使うのは「市町村」の「町」かもしれません。
「街」は店が並んで人々が行き交うところ
「街」は店が並んで人々が行き交うところです。「街角」「街並み」「学生の街」などがその例です。
「商店街」とか「繁華街」のように、道路沿いに店が並び、人が歩いているところが「街」です。「街の声」も「街」にします。
「まち」は特定のエリアではなく地域社会のこと
でも、ひらがなの「まち」もありますよね。「子育てしやすいまち」とか「高齢者にやさしいまち」などの「まち」です。
「まち」が多く使われるようになったきっかけが「まちづくり」です。1990年代から2000年代にかけて、「まちづくり」が行政用語として広く使われるようになりました。
道路や建物などのハードの整備だけでなく、中心市街地の活性化やにぎわいの創出など、そこで暮らす人々の生活を豊かにするのが「まちづくり」です。
ひらがなの「まち」は、どこか特定のエリアを指すのではなく、いわば「地域社会」のことですね。
「町歩き」と「街歩き」
「町歩き」は人々が暮らしている住宅地を中心にしたエリアをぶらぶら歩くことですね。家並みがあったり、学校や運動場があったり、スーパーがあったりします。
「街歩き」はオフィス街やショッピング街を歩くことです。おしゃれなカフェがあったり、老舗のデパートがあったり、ゲームセンターの隣に本屋さんがあったりします。街の中に公園があるかもしれません。
でも、「まち歩き」とはあまり言いません。それは、前述したように、「まち」は特定のエリアを指さない概念に使われるためです。
「町/街/まち」を用例で確かめよう
こうした違いはありますが、実際には厳密な使い分けのルールがあるわけではなく、書き手それぞれの感覚に委ねられているのが実情です。とはいえ、「町/街/まち」を並べてみると、それぞれの輪郭が見えてきますよね。
・ 町:住宅が集まっているところ
・ 街:店などが並んでいるところ
・ まち:暮らし、働き、生きていく地域社会
具体的な用例で確認してみましょう。
(「町」の用例)
・この町で生まれ育った
・車を走らせると小さな町に着いた
・下町情緒が残る町を歩く
・城下町として栄えた歴史がある
・町内会の掃除に参加する
・隣町まで車で30分かかる
(「街」の用例)
・週末は街に買い物に出かける
・街行く人々に話を聞いた
・街角のカフェで一休みする
・オフィス街でランチスポットを探す
・駅前の街並みが一新された
(「まち」の用例)
・住民主体のまちづくり活動が広がっている
・「歩いて楽しいまち」を目指す
・子育てしやすいまちを目指す取り組み
・多世代が交流できるまちをつくる
・まちの魅力を発信するイベント
こんなことを頭の片隅に置きながら「町」「街」「まち」を使い分けてみてくださいね。最後まで読んでくださってありがとうございました!


