「3回目」と「3度目」はどう違う?
「回」も「度」も、繰り返し行われることの回数を数える助数詞です。どちらも同じような意味なので、特に使い分けを意識することはありませんよね。普段の日常会話ならそれで十分です。
でも、「第10回大会」とはいっても「第10度大会」とはいいませんし、「三度目の正直」は「3回目の正直」に言い換えることはできません。
それはいったいなぜなのかというと、どうやら「予測しにくさ」が関係しているようなんです。今回は「回」と「度」の違いに焦点を当ててみたいと思います。
「回」は繰り返し行われる回数を数える
「回」は、ある動作や出来事が何回あったかを数えるときに使います。「2回も失敗した」とか、「3回電話した」とか、「5回繰り返して練習した」のように用います。
これは単純に回数を数えているもので、「回」はあらゆるものを数えられる基本的な数え方です。
・2回も失敗した。
・彼女に3回電話した。
・5回繰り返して練習した。
・第3回の審議会を開催します。
「度」は繰り返される出来事や経験を数える
一方の「度」は、特に機会や出来事を数えるときに使います。例えば、「試しに一度考えてみて」とか、「二度と同じ失敗はしません」「三度目正直で合格した」のように用います。
・試しに一度考えてみて。
・二度と同じ失敗はしない。
・三度目の正直で合格した。
・何度もお願いしてすみません。
「回」と「度」はどこが違うの?
「回」と「度」は、日常語としてはどちらを使っても問題ありません。でも、それなら「第10回大会」を「第10度大会」といわないのはなぜでしょうか。「三度目の正直」は「三回目の正直」と言い換えられないのはなぜでしょうか。
それについては『数え方の辞典(小学館)』に興味深い記述がありました。「「度」は「回」に比べると、度重なる経験や繰り返されることが予測しにくい行為を数える傾向がある」のだそうです。
つまり、「その人に一度会ったことがある」といえば、二度、三度と会う保証はないことがわかりますし、「三度目の優勝を飾った」なら、優勝はあらかじめ準備されたものではないことを表すんですね。
逆に、前もって計画されたものや、決まってそうすることになっているものの場合には「第3回大会」とか「三回忌」というように「回」にするというわけです。
そのことが繰り返されることが確実な場合は「回」、予測が難しい場合には「度」というように、「回」と「度」は使いどころがあったんです。
まとめ
とはいえ、細かいことに目くじらを立てる必要はありませんし、いつも慣用で用いているほうを用いれば済むことではありますが、「回」と「度」はこんな意味合いがあるんだなと知っておけば、何かの役に立つこともあるかもしれません。
参考文献
『数え方の辞典』(小学館)



