カタカナの表記(1)概要

漢字かな以外の表記

はじめに

日本語は、漢字とひらがなのほかにカタカナを用いて表記するユニークな言語です。それにローマ字あるいはアルファベット、さらに記号も加わりますので、とても表現が多彩ですよね。

外来語はカタカナで表記しますが、外来語以外にもカタカナにするものがたくさんあります。今回は確認の意味で、文章中でカタカナで表記するものについてまとめておきたいと思います。

外国語・外来語

当然のことながら外国語や外来語はカタカナで表記しますが、日本国内でしか通用しない、いわば和製英語のようになっているものもあります。

(外 来 語)テレビ カメラ コンピューター スマートフォン など
(和製英語)サラリーマン シャープペン アルバイト タオルケット など

一方で、外来語であっても日本語になじんで、ひらがな表記が慣用のものもあります。

(カタカナにしない外来語)たばこ かるた きせる 天ぷら など

「天ぷら」が外来語だったなんて!

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外国の地名・人名

外国の地名はカタカナにしますし、人名もカタカナで書きます。フルネームをカタカナで表記する場合には「・」を用います。ただし、漢字を用いている国や地域の場合はその限りではありません。

地名:アジア アメリカ スウェーデン パリ ソウル マカオ など
人名:リンカーン アインシュタイン ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト など

ちなみに、中国や台湾、朝鮮半島の国の場合には、地名、人名ともに基本的に漢字にします。中国語の簡体字は対応する日本の漢字にしますが、一部の地名はカタカナで書くことがあります。また、難しい漢字には読み仮名を添え、当てはまる漢字がない場合はカタカナにします。

・ソウル
・マカオ
・ハルビン
・チベットなど

動植物の学術的な名称や外来種など

動植物の名前で、特に学術的な名称を示す場合はカタカナにします。

インドゾウ ニホンザル ヤマアラシ テントウムシ
チューリップ アサガオ ソラマメ ジャガイモ など

ただ、一般語として用いる場合は漢字やひらがなにします。動植物の表記については別記事を参考にしてください。

専門的な用語

カタカナ書きが慣用となっている専門用語はカタカナにします。漢字と組み合わせて用いることもあります。

ハレ ケ シテ ツレ ワキ ト書き
フッ素 ヨウ素 ヒ素 リン酸 など

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擬音語・擬声語など

オノマトペのうち、擬音語と擬声語はカタカナにします。一方、擬態語は基本的にひらがなにしますが、強調するために擬態語がカタカナになっている例も見かけます。

擬音語 ドカーン カチャカチャ ビュービュー ガリガリ など
擬声語 チュンチュン ワンワン ホーホー ギャーギャー など
擬態語 もちもち すべすべ ぐずぐず ふわふら さらさら など

確かに擬態語だけはひらがなが似合う気がする。

カタカナ書きの慣用のあるものや俗語

ひらがなで表記すると周囲に埋もれて読みにくくなってしまう場合に、強調するためにカタカナにすることがあります。また、俗語もカタカナにします。

ツケ ネタ コク コネ アポ ヤマ 
チラシ オタク インチキ チンピラ 
ダフ屋 駅ナカ ノミ行為 ピンはね
総スカン 断トツ テコ入れ ノロノロ運転
サボる バグる トラブる バズる メモる など

カタカナで書くと変化が生まれて楽しいし、読みやすくなる!

まとめ

このように、外来語ばかりでなく表現の工夫としてカタカナを用いることもあります。
カタカナの書き方の基本は(2)で解説しています。