借金の「かた」はどう書けばいいのか 漢字? ひらがな?

知りたかったモヤモヤ語

はじめに

「借金のかた」という言葉はご存じでしょうか。意味を知らずに一生を終えられたら幸せかもしれませんが、生きていればいろいろなことがありますから、むしろチャレンジした証しとして胸を張っていきましょう! 今回は、「借金のかた」の「かた」はどう書くのが正解なのかを調べてみました。

「借金のかた」は「かた」とひらがなにします

結論からいえば、「借金のかた」は「かた」とひらがなにします。もともとは漢字で「形」と書きますが、調べてみたところ、新聞表記、議事録表記、そしてNHKとも、「借金のかた」とひらがなで書くように示していました。なぜひらがなにするのかというと、「形(かた)」というのは外見にあらわれたかたちのことですので、「借金のかた」は少し意味が異なります。それで区別するためにひらがなにしているんですね。

ただ、唯一、公用文だけが「形」を採用していましたので、「借金の形」と書いても間違いではありません。漢字にすると「かたち」とも読めてしまうのが難点といえば難点ですが、どちらでも、ご自分で使いやすいほうを用いてみてください。

また、ひらがなで「かた」にすると周囲の文字列に埋もれてしまって読みにくくなってしまうので、「カタ」とカタカナにしている表記も多く見かけます。これは本来的な用い方ではないものの、表記の「工夫」として捉えられるのではないかと思います。

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「借金のかた」とはどんな意味?

そもそも「借金のかた」とはどういう意味かというと、お金を借りる際に、借りたお金が返せない場合の保証として相手に渡す約束をしたもののことです。大金を借りる場合には、「かた」もそれなりに大きくなってしまいますよね。

同じような意味を持つものとして「抵当」や「担保」「質(しち)」があります。意味としては似ていますが、念のためそれぞれ確認しておきたいと思います。

借金のかた:借りたお金が返せない場合の保証として相手に渡す約束をしたもの。
(例文:借金のかたの車を取られてしまいました。)

担保:与えるかもしれない不利益の補いとなるものをあらかじめ差し出すこと。
(例文:家を担保に入れてお金を借りました。)

抵当:お金を借りるとき、自由に処分していいと約束して渡す自分の権利や財産。
(例文:土地が抵当に入っているので貸せません。)

質(しち):借金の担保として期限を決めて相手に物を預けること。
(例文:母の形見の指輪を質に入れるしかありません。)

まとめ

今回は「借金のかた」について調べてみましたが、基本的に「かた」とひらがなにするけれども、「形」と書いても間違いではないということがわかりました。

関連して、「形(かた)」と「型(かた)」の使い分けについて別記事でまとめていますので、もしもご興味がおありでしたらご一読いただけたら幸いです。ここまで読んでくださりありがとうございました。