「連携」と「連係」の使い分け:スポーツの「連係プレー」はなぜ「連係」?

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はじめに

「れんけい」には「連携」と「連係」があって、ほとんどの場合は「連携」ですが、油断していると「連係」と書くべきところを、間違えて「連携」としてしまいがちなので、侮れませんよね。

覚え方のコツとしては、「連携」は主として団体や組織同士の関係、「連係」は個人間や人間以外のモノに対しても用いるとイメージすると覚えやすいかもしれません。

今回は、もう少し詳しく、「連携」と「連係」の意味の違いと使い分けのポイントについてまとめてみたいと思います。どうぞおつきあいくださいね。

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「連携」とはどういう意味?

連携:互いに連絡をとって提携して物事を行うこと

「連携」とは「互いに連絡をとりながら提携して物事を行うこと」という意味です。「連携」は「連絡・提携」の略語として生まれたんですね。

そのため、「連携」は、主に組織や団体が同じ目的のために協力しながら進める場合に用います。また、事前に「連絡」して「提携」するわけですので、長期的な関係構築に対して用います。

具体的にどういう文脈で用いるのか、用例で確かめてみましょう。

「連携」の用例
・父母と教師の連携を密にしていきたい。
・他の団体と連携して平和運動を推進する
・関係諸機関が連携して研究開発を行っている。
・官民の連携を密にしながら事業を推進します。
・自治体間で連携協約を結んでいる。

「連係」とはどういう意味?

連係:互いに関係してつながること

「連係」とは「互いに関係してつながること」です。「つながる」は漢字では「繋がる」なので「連繋」にしたいところですが、「繋」は常用漢字ではないため「係」で代用しています。こちらは個人を含むほか、人以外に使われることもあります。

例えば、倒れていた人を見つけた人が119番をして、近くの人が心臓マッサージをして、さらに別の人がAEDを取りに走って、そのうちに救急隊が到着して搬送して、結果として無事に救命できたとしたら、それは「連係がうまくいった」からです。事前に打ち合わせをしたわけではないのに、動きがうまくつながったんですね。

スポーツの「連係プレー」はよく用いられますが、データを連係させたり、機械が連係したり、人以外にも用いるのが「連係」です。

具体的な用例で確かめてみましょう。

「連係」の用例
・居合わせた人が連係して救命活動に当たった。
・選手の連係プレーが見事に決まった。
・データを連係させる必要がある。
・新しい機械を入れて連係動作がスムーズだ。
・法改正に連係して組織改革を行った。

まとめ

・「連携」はスクラムを組んで進んでいくイメージです。
・「連係」はチェーンのようにつながるイメージです。

・「連携」とは互いに連絡をとりながら協力して進めることです。
・「連係」とは同じ目的のために互いがつながることです。

・「連携」は主に組織や団体間において用います。
・「連係」は個人や人間以外のモノに対しても用います。

今回は「連携」と「連係」の使い分けについてまとめてみました。最後まで読んでくださってありがとうございました!

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