「交ぜる」は「毛糸」で「混ぜる」は「絵の具」
「まぜる」には「交ぜる」と「混ぜる」がありますが、どっちにしようか迷うことはないでしょうか。そんなときは「交ぜる」は「毛糸タイプ」、「混ぜる」は「絵の具タイプ」と覚えておくといいかもしれません。
「交ぜる」→「毛糸タイプ」
「混ぜる」→「絵の具タイプ」
「毛糸」の場合、赤と白の毛糸を交ぜて編んでも、赤い部分と白い部分を見分けられますし、毛糸をほどくとまた赤と白の毛糸に戻すことができます。これが「交ぜる」です。
「絵の具」の場合、赤と白の絵の具を混ぜたらピンクになって区別がつかなくなってしまいますし、元に戻そうにももう戻せません。これが「混ぜる」です。
これだけであれば使い分けは簡単なのですが、それ以外の「まぜる」もあって、それが「雑ぜる」です。これはどうすればいいんでしょうか。
このあたりを含めて、今回は「まぜる/まざる/まじる」の使い方をまとめてみたいと思います。
「交ぜる/交ざる/交じる」の使い方
「交ぜる/交ざる/交じる」は、あるものの中に別のものが溶け合わないで入り込んでいる状態のことをいいます。交じっているものは簡単に見分けることができますし、また、あとから分離することも可能です。こんなときには「交じる」にします。
「交じる」は、「皮肉交じり」や「ため息交じり」「冗談交じり」のように、感情に対して用いられることがありますよね。これは、「特別な感情」が溶け合わずに交じっているので「交」を使いるんですね。
・赤と白の毛糸を交ぜて編む
・魚の中に貝が交じっていた
・白髪交じりの紳士に会った
・漢字とかなが交じっている
・小豆の中に大豆が交じる
・若手にベテランが交じっている
・皮肉交じりの話し方は不愉快だ
・ため息交じりに母の様子を語った
「仲間に加わる」という「まざる」は「交」を用います
「仲間に入る」とか「グループに加わる」という意味で「まぜる/まざる/まじる」を使うことがありますが、人間は分解できませんから「交じる」を用います。
・僕も仲間として交ぜてほしい
・卒業生も交ざってもらおう
・子どものチームに大人が交じる
[補足]スポーツの場合、例えば野球の交流戦はセリーグとパリーグが対戦しますが、それぞれ敵味方ははっきりしているので「交」を用います。バドミントンの「混合ダブルス」は、味方チーム内では区別なく一緒に戦いますので「混」を用いています。こんなふうに決まった使い方をする場合があるので注意が必要かもしれません。
「混ぜる/混ざる/混じる」の使い方
「混ぜる/混ざる/混じる」は、あるものの中に別のものが溶け合って入り込んでいる状態をいいます。混じっているものは簡単には見分けることができませんし、あとから分離することもできなくなります。
・赤と白の絵の具を混ぜる
・お酒にジュースを混ぜる
・雑音が混じって聞こえない
・セメントに砂を混ぜる
・塩とこしょうを混ぜる
・コーヒーに毒を混ぜる
・複数の香りが混ざり合う
・異物が混ざってしまった
「雑ぜる」は「交ぜる/混ぜる/まぜる」で代用します
「まぜる」には「かき回して均一にする」とか「寄せ集めてひとまとめにする」という意味もあります。この「まぜる」は漢字で書くなら「雑ぜる」ですが、常用漢字表では「雑」に「まぜる」という読みは示していません。
常用漢字表にない場合は、「交ぜる」か「混ぜる」で代用するか、ひらがなで「まぜる」にするかのどちらかになります。個人的にはひらがなの「まぜる」がいいのかなと思いますが、語感に合うほうを選んでみてくださいね。
「雑ぜる(まぜる)」には「シャッフル系」と「異なる属性のものを寄せ集める系」があります。例えばこのようなものが挙げられます。
(シャッフル系)
・トランプをまぜる
・麻雀の牌(パイ)をまぜる
・おみくじの棒をかきまぜる
・福引の玉をまぜる
(寄せ集め系)
・異なる年齢や性別をまぜてチームをつくろう。
・本棚に和書と洋書をまぜて並べる
・いろんなお菓子をまぜて袋詰めする。
・分別すべきごみをまぜて出す人がいます。
迷ったら「ひらがな」も選択肢に!
でも、どっちなのか判断がつかないこともありますよね。そんなときは「まぜる」とひらがなでOKです!! ひらがなは柔軟性がありますからね。
それに、どちらの漢字でも言いたいことは伝わりますから、気楽に使ってもいいかもしれませんね。


