「改定」と「改訂」の違いは?|「第○版」と言い換えられるかが判別のコツ

もう迷わない 漢字のチョイス

はじめに

ニュースを見れば、あらゆるものの値段や料金が上がる話題がつい目についてしまいますが、これらは「改定」ですよね。でも、「かいてい」には「改訂」もあって、どう違うのか気になりませんか?

「改定」は「改めて定める」ですし、「改訂」は「改めて訂正する」と書きますから、どちらも同じように感じてしまいますが、実際には意味がかなり違うんです。

今回は「改定」と「改訂」の違いを整理しておきたいと思います。一度覚えれば一生使えますよ。

※ここでは、公用文ほか新聞・マスコミが踏襲している表記の原則について解説しています。ビジネスの現場での運用と異なる場合があるかもしれませんが、その場合は「慣用」に従ってください。

国語辞典で確認しました

国語辞典で意味を調べると次のようになっています。これでもうバッチリかもしれませんが、間違えやすいのが「文書」の場合です。もう少し詳しく見ていくことにしたいと思います。

改定:新たに取り決めること
改訂:書物の内容などを改め直すこと
(『新明解国語辞典』より)

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「改定」の意味と使い方

「改定」は、読んで字のごとく「一度決めたものを改めて定め直す」ことです。これはとても身近な語なので迷いはないのではないかと思います。

運賃が改定されたり、定価が改定になったり、給与を改定したりしますよね。一般用語ですので、あらゆるものが対象です。

「改定」:一度決めたものを改めて定め直す
(用例)
・来月からバス運賃が改定されるみたい。
・行きつけの食堂の価格改定はちょっと痛い。
・給与改定といっても小幅なんでしょう?

「改訂」の意味と使い方

一方で、「改訂」というのは、「書物などの内容に手を加えて正す」意味でのみ用います。「訂」というのは「訂正」の「訂」ですから、字句の誤りや内容を修正して、新しい書物として作り直すのが「改訂」です。

書籍などでは「第○版」などという記載を目にしますが、版を新しくするのが「改訂」です。書籍以外にも、冊子やファイルを新しいバージョンとして出し直すときは「改訂」にします。

「改訂」:書物などの内容に手を加えて正す
(用例)
・教科書の改訂が行われた。
・学習指導要領が改訂されるようだ。
・この辞書の改訂版が出るらしいよ。

「改訂」を用いる際の注意点

ただし、誤りの一部を直すのは「修正」や「訂正」です。あくまでも全体を新しい「版」に更新する場合が「改訂」ですので、ここは注意が必要です。

「規定」と「規程」の関係でいえば、規定(=個別のルール)を新しく定める場合には「改定」で、「規程(=文書全体)」を新しい版としてバージョンアップする場合には「改訂」にするんですね。

「規定→改定」の用例
・手当の支給額に関する規定を改定し、月額5,000円とした。
・年齢規定を改定し、18歳以上から応募可能にした。
・現状に合わない古い規定がないか見直す必要がある。

「規程→改訂」の用例
・5年ぶりに就業規程を改訂して社員に配布した。
・文書管理規程を改訂したので目を通してください。
・旅費規程の改訂版(第2版)を作成し共有サーバーにアップした。

まとめ

「きてい」にはほかに「既定」もありますね。これはすでに決まっていることです。「規定」と「既定」もちょっと紛らわしいですが、「既定」は「未定」の反対語として覚えてみてくださいね。

今回は「改定」と「改訂」についてまとめてみました。よかったら「規定」と「規程」についての記事にもお目通しくださいね。何か少しでも参考になればうれしいです。ここまでお読みくださってありがとうございました!

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