「白」の語源と意味を徹底解説!|白い目・白羽の矢・シロツメクサの由来の意外な由来とは?

気になることば

はじめに

「白」というと、純粋でまじりけがない「無垢」のイメージがありますよね。日本の文化や宗教の中では白装束を身に着けることもありますし、「白」はすべてを受け入れる覚悟の色なのかもしれません。

黒がすべての光を吸収するのに対し、白はすべての光を反射しますから、「白」を身につけるととてもすがすがしく、身が引き締まる気持ちにもなりますよね。

このように、私たちの暮らしの中で必要不可欠の「白」ですが、日本語における「白」は単なる色にとどまらず、多くの意味や文化を内包しているんです。

今回は「白」の語源と、「白」に関係する興味深い言葉(白羽の矢/シロツメクサ/白い目で見る)についてまとめてみたいと思います。意外な発見が盛りだくさんですので、どうぞ最後までおつきあいくださいね。

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「白」の語源は「しるし」?

「白(しろ)」の語源は、少し意外かもしれませんが、「著し(い)」だという説が有力なんですね。現在は「いちじるしい」と読みますが、以前は「いちしろし」と読んでいました。

「いち」は「いと」と同じで「とても」という意味です。「しろし」は「はっきりしていること」で「しるし」と同源です。つまり、「白」は「とてもはっきりしているさま」のことなんです。それで「明白」や「潔白」などと用いるというわけです。

白=著し(いちしろし):とても+はっきりしている

「白」は日本語においての基本の4色(赤・青・黒・白)のひとつなので、名詞にくっついて複合語になりますが、その場合は「しら」になることも多いのが特徴です。

例)白髪(しらが) 白雪(しらゆき) 白鳥(しらとり) 白玉(しらたま)など

「黒」の反対は「赤」か「白」か

別記事で触れていますが、「明(あか)し」から「赤」が生まれ、「暗(くら)し」から「黒」になりました。つまり、「黒」と「赤」は「明暗」の対比です。

でも、私たちは「黒」の反対というと「白」と答えますよね。「白と黒」は明るさの対比ではなくて、「正しいか正しくないか」という是非を問う文脈で用いられます。

黒 vs 赤:明暗の対比
黒 vs 白:是か非かの対比

意味が変わってしまった「白羽の矢が立つ」

「白羽の矢が立つ」は「多くの候補の中から選ばれる」とか「抜擢される」といった前向きなニュアンスで使われますよね。例えば「新プロジェクトの責任者として彼に白羽の矢が立った」などと用います。

でも、この言葉の本来の意味は少し違っていて、昔、神様への生け贄(いけにえ)として差し出される少女の家の屋根には白羽の矢が立てられたという「伝説」に由来しているんですね。

もともとは避けがたい運命や犠牲を示していたものが、現在では名誉や期待を伴う表現へと変化したようです。現代でも、あまりに大変な役回りを押し付けられたときには、「まさか自分に白羽の矢が立つなんて……」と少し複雑な心境になることもあるかもしれません。

シロツメクサ(白詰草)の意外な役割

シロツメクサを知っていますか? クローバーのほうがなじみがあるかもしれませんが、同じ草です。シロツメクサを摘んで花の冠(かんむり)を作った思い出があるという人もいらっしゃるかもしれませんね。

シロツメクサはヨーロッパ原産ですが、江戸時代に日本に渡って野生化しています。この「シロツメクサ」という名前ですが、どうして「ツメクサ」なのかというと「詰めるための草」だったからなんです。

江戸時代、オランダから輸入されたガラス製品には、緩衝材として箱の中に乾燥させた草が詰められていたんです。それがこの草でした。つまり、「プチプチ」のような役割を果たしていた草だったんですね。役割としての名前だったものが、そのまま植物の名前になったというわけです。

「白い目で見る」のルーツは中国の知識人

「冷たい目で見る」ことや「冷遇する」ことを「白い目で見る」といいますよね。相手をじろりと下からにらみつけるように見ると「白目」が目立つためです。反対に歓迎することは「青眼(せいがん)を投げかける」といいます。

驚くのは、「白い目で見る」の語源は、中国の知識人である「阮籍(げんせき)」の逸話だということです。彼は、気に入らない客が来ると、わざと「白眼(はくがん)」を向け、気に入った客には「青眼(せいがん)」で接したそうです。

現代の感覚だと完全にマナー違反ではないかと思いますが、阮籍が生きた時代(三国時代から西晋初期)は、礼儀正しさよりも、権力に迎合しないことや自分の価値観を貫くことが重視されていたようです。

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まとめ

日本では「余白」を重視する文化があります。何もないからこそ、想像力をかき立てる重要な要素になっているんですね。また、リセットすることを「白紙に戻す」といいますし、白は単なる色ではなくて、純粋さや神聖さだけでなく、決意や始まりも内包しているのかもしれません。

ちなみに、いろんな絵の具をごちゃごちゃ混ぜるとどんどんくすんで黒っぽくなりますが、光の場合はたくさんの色を合わせるとどんどん白くなっていきますよね。できれば私たちも、くすむ方向ではなくて、洗練されて白くなる方向を目指せたらいいですね。

最後まで読んでくださってありがとうございました!

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