「験を担ぐ」の「験」はどういう意味? 「霊験あらたか」ってどんなこと?

なりきり知識人

はじめに

完全に信じているというわけではないけれど、なんとなく「験を担ぐ(げんをかつぐ)」ことってありますよね。合格を願ってカツ丼を食べたり、岩のくぼみがハートの形に見える場所を訪ねたり、連勝したユニフォームを洗わずにまた着ることもあるそうです。

さまざまな験の担ぎ方があるものですが、朝、その日のラッキーアイテムをチェックしてしまうのも、そういう心理が働いているのかもしれません。

今回は、「験を担ぐ」の「験」はどういう意味なのか、そして「霊験あらたか」とはどんなことを指すのかまとめてみたいと思います。

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「験を担ぐ」の「験」はどんな意味?

「験を担ぐ」の「験」は「しるし」という意味で、特に「験」を単独で用いると「先行きのよしあしを示すしるし」、つまり「吉凶の兆し」という意味になります。

「験(げん)」=吉兆の兆し

ところで、この「げん」は、もともとは「ぎえん」の略だったようです。しかも、その「ぎえん」は「えんぎ」を逆さまにしただけというのですから驚きです。つまり「験」と「縁起」は全く同じことなんですね。

江戸時代の人たちは、縁起を気にするあまり、直接その言葉を言うのを避けて「ぎえん」と言い、さらにそれを短くして「げん」とも言うようになったようです。

えんぎ(縁起) → ぎえん → げん(験)

担ぐというのは、主に肩にかたげることをいいますが、「気にする」という意味もあります。ですから、「験を担ぐ」とは「縁起を気にする」ということですね。こんなふうに、仏教用語と江戸っ子の遊び心が混ざり合ってできたのが「験を担ぐ」なんです。

「験を担ぐ」=縁起を気にする

もちろん、スーパーで売っているトンカツに神仏の力が宿っているとは考えにくいものですが、「勝つ」と「カツ」という一致にどことなく霊力を感じなくもありません。できるならあやかりたくもなりますね。

「霊験あらたか」とはどんな意味?

神仏の不思議な力のことを「霊験」と書いて「れいげん」または「れいけん」と読みますが、この「験」もやはり「しるし」の意味です。もともと霊験が宿っていることもありますが、特に祈りによって霊験が発揮されることが多いようです。これを「御利益(ごりやく)」といいます。

では、「霊験あらたか」とはどういう意味なのでしょうか。「霊験」は前述したとおり、神仏が示す力の効き目、つまり御利益のことですね。

「あらたか」というのは及ぼす効果が著しいことをいいます。「あらたか」を漢字で書くと、「新たか」もしくは「灼か」になります。目の前ではっきりと新しく現れたり(=新たか)、火が燃え上がるように鮮やかに効果が出たりする(=灼か)ということなので、驚くほどの御利益がありそうです。

「霊験あらたか」=神仏の力が驚くほどの効果を発揮する

つまり、「霊験あらたか」とは「神仏の力が驚くほどの効果を発揮する」という意味になります。もしかしたら、「これはあらゆる願いがかなう霊験あらたかな壺です!」などと用いるのかもしれませんね。

おわりに

私たちがつい験を担いでしまうのは、人生の多くは運でできていることを知っているからではないでしょうか。努力は必ずしも報われることばかりではありませんから、気休めだとわかっていても験を担ぎたくなるものです。

もちろん、何を信じるかは自由ですし、楽しみながら取り入れることはよいことだと思いますが、もしも病気になったときは、できれば壺は買わずに、まずは治療に専念してみてくださいね。

最後まで読んでくださってありがとうございました!

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