「ほぞをかむ」の「ほぞ」ってどこ?|覚えておきたい体を言い表す言葉10選!

なりきり知識人

変わった名前の体の部位

「ほぞをかむ」というのは「後悔すること」という意味ですよね。この「ほぞ」とは体のある部分のことですが、どこなのかおわかりでしょうか。これは「おへそ」のことなんです。

自分のおへそは、自分でかもうと思ってもどうやっても届きません。そのため、「ほぞをかむ」は「どうやってもできないこと」、つまり「後悔する」という意味になりました。

このように、体の部位を表現するものには、少し変わっていておもしろいものがたくさんあります。聞いたことはあっても、それがどこの部分なのか理解していないと、自分で用いることができませんので、今回は特によく使う10個の語を取り上げてみたいと思います。だんだん難しくしていきますので、いくつわかるか試してみてくださいね。

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こめかみ

こめかみ:耳の上の頭髪の生え際の部分

由来:漢字にすると「米噛み」で、文字どおり米をかむと動く場所であることからそう呼ばれますが、表記はひらがなで「こめかみ」と書きます。頭痛のポイントになることも多く、こめかみを押したときに痛みが出る場合は、血管や神経の緊張や炎症が関係していることがあるとされますので、気をつけてくださいね。

からすの足跡

からすの足跡:目尻のしわ

由来:笑った時にできる目尻のしわがカラスの足跡の形に見えることから、このように形容されます。英語でも”Crow’s feet(カラスの足)”といいますから、偶然にも同じなのが面白いですね。たくさん笑ってできる「からすの足跡」は、見ている人をほがらかにしますので、あまり気にしないほうがよさそうですよ。

みぞおち

みぞおち:肋骨(ろっこつ)の下のおなかの中央のくぼみ

由来:和語の「みぞおち」は「水落ち」が変化したもので、飲んだ水が落ちる場所という意味です。「みぞおちあたりが痛いんです」などと表現したりしますよね。「鳩尾」という漢語が当てられることがありますが、これは、肋骨の形状が鳩の尾に似ているためとされています。

くるぶし

くるぶし:足首の両脇の出っ張った骨のこと

由来:「くる」は「くるくる回る」という意味で、転がるように丸いことがからそう呼ばれます。古くは「粒(つぶ)+節(ふし)」といわれましたが、粒ではなく「くるま」と同源の「くる」が用いられるようになったようです。「くるぶしの高さまで水を張る」というように、高さを表現するときにも用いられますね。

ふくらはぎ

ふくらはぎ:足のすねの後ろの膨らんだ部分

由来:「ふくら」とは「膨らんでいる」という意味で、「はぎ」は「脛(すね)」と同義です。比較的新しい言い方で、古くは「こむら」といいました。この言い方は「こむら返り」の形で残っています。こむら返りは足がつることですが、本当に痛くてつらいですよね。

弁慶の泣きどころ

弁慶の泣きどころ:向こうずね

由来:向こうずねをぶつけると弁慶ほどの豪傑でも泣くほど痛いことからこう呼ばれます。確かに「イターッ!」と声を出すほど痛いですよね。「弁慶の泣きどころ」は、「向こうずね」そのものを指すほかに、「弱点」という意味でも用いられます。(例:優秀な彼だが、唯一、漢字が苦手なのが弁慶の泣きどころだ。)

つむじ

つむじ:毛髪が渦を巻いたようになっている部分

由来:「つむ」は「つむぐ」と同源で、繊維によりをかけて糸にするという意味なので、くるくると回転することを意味します。「つむじ」が頭の中心にない人は意地が悪いという俗説があって、「つむじが曲がる」や「つむじを曲げる」という形で用いられます。その意味では「へそ」と似た使い方でもありますね。

きびす

きびす:かかと

由来:由来ははっきりしませんが、もともと「くびす」と呼ばれていたものが、音変化で「きびす」になったようです。漢字は「踵」で「足」+「重」ですから、体重が重くかかる足の部分のことですね。「かかと」が一般的に用いられていますが、「きびす」は「きびすを返す」、つまり「その場でくるりと反転して後ろを向く(=後戻りする)」という意味の慣用句として残っています。(例:支援者の形勢が悪化すると、彼はきびすを返して去っていった。)

ぼんのくぼ

ぼんのくぼ:後頭部から首の後ろにかけてのくぼんだ部分

由来:首の後ろのへこんだ部分はあまり見えない場所ですが、坊主頭だとよく見えます。そのため、「坊のくぼ」と呼ばれたものが「盆のくぼ」に変化したという説が有力です。ほかに「お盆のようにくぼんでいるところ」という説もあります。「ぼんのくぼ」を温めると緊張や疲れが取れるのでおすすめですよ。

ほぞ

ほぞ:へそ

由来:「ほぞ」は「へそ」の古い形で、現在では「ほぞをかむ(=後悔する)」の慣用句として残るのみです。自分のへそは自分ではかむことができないことから、「後悔する」という意味で用います。(例:あの時、なぜ決断できなかったのかとほぞをかんだ。)

まとめ

いかがでしたでしょうか。ほかにも「うなじ」や「太もも」など、体の部位は独特の言い回しで表現されることが多いですね。

体の名前を知ることは、その部分を大切にすることにもつながります。「おとがい」を解いて大笑いしたり、「ぼんのくぼ」を温めて体を労わったり、「ほぞ」をかむことのないように勇気を出してみたりしながら、体を表現する言葉を通して心身の健康に気持ちを向けてみてくださいね。

参考文献
『語源辞典』三省堂
『日本語源大辞典』小学館
『暮らしのことば 新語源辞典』講談社

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