はじめに
私たちは、「新生児」「乳児」「幼児」など、発達段階ごとに異なる名称を用いますし、小学生は「児童」、大学生なら「学生」というように、それぞれ決まった言い方をしますよね。
ところが、「幼稚園生」とか「大学の生徒」というような、少し突拍子もない表現が比較的多く用いられているのも事実です。どうしてこのようなことが起こっているのかというと、それぞれの意味があいまいなまま用いられているからなんですね。
そこで今回は、今回は「新生児/乳児/幼児」の違いと「児童/生徒/学生」の使い分けについてまとめてみることにしました。
「新生児」「乳児」「幼児」の違いは?
新生児:生まれた直後から28日未満
乳 児:生後28日から1歳未満
幼 児:1歳から小学校就学前まで
「生まれてから28日未満」を「新生児」と呼びます。つまり4週間目までですね。妊娠中はおなかの赤ちゃんの生育を週数でカウントしますが、この流れのまま生まれてから4週間は特別扱いします。区切りよく「生後1か月まで」を新生児とすることもあるようです。
「赤ちゃん」というのは、一般的には乳児期まで、つまり「1歳になるまで」とすることが多いのですが、胎児を「赤ちゃん」と呼称することもありますし、大きくなっても、子どもっぽいことを「赤ちゃん」と比喩的に表現することもあります。
「児童・生徒・学生」の使い分け
児童:小学校に在籍する子ども
生徒:中学校・高等学校に在籍する人
学生:大学・短期大学・専門学校などに在籍する人
「児童」の「児」も「童」もどちらも「子ども」という意味で、心身ともに十分に発達していない者を指します。法令などでは未成年のことを「児童」といいますが、学校の区分においては「小学生」に対して用います。
「生徒」は「学校などで教えを受ける人」の意味で、「中学校」や「高等学校」で教育を受ける者をいいます。「徒」には「ただ~にすぎない」という意味がありますので、「まだ未熟であるので教えを受ける立場にすぎない」というのが本来の意味です。
「学生」は、教えを受けるのではなくて、みずから進んで学業にいそしむ人たちのことで、高等教育機関、つまり大学や短大、専門学校に在籍する人たちに対して用います。ちなみに大学院は「院生」を用いることが多いようです。
「幼稚園生」や「大学の生徒」はなぜ間違いなの?
「幼稚園生」というのは「幼稚園に通っている生徒」という意味で用いられるのだと思いますが、「生徒」というのは中学生からですので、「幼稚園に通っている子ども」の意味であれば「幼稚園児」が適切です。
また、高等教育機関に在籍する人のことは「学生」といいますので、「大学の生徒」は誤りです。「大学の生徒」というと、「大学生になってもまだ先生に指導されないと学ぶことができない人」という意味になってしまいます。実際にはこのような人はいないと信じたいところです。
人生における発達段階
学校を卒業すると、子ども時代のような細かい区分はなくなり、30歳でも50歳でも同じ社会人になりますが、年齢ごとの大まかな呼称はあります。ただ、それらは具体的に何歳から何歳までと決まっているようなものではなく、便宜的に用いられるものですが、ここでざっくりを把握しておくことにしたいと思います。
少年:小学生~高校生くらい
青年:20代~30代くらい
壮年:30代後半~50代くらい
中年:40代~50代後半くらい
老年:高齢者
「少年」とは「年少の男子」の意味もありますが、法律などの区分においては、主に小学校就学から高校生までの年齢の男女を指します。
「青年」や「壮年」の定義は曖昧で、はっきりと何歳から何歳というように定められていません。商工会や農協などの組織に「青年部」がありますが、会員の資格の年齢は「20歳~45歳」とか「20歳~50歳」などとなっていますので、年齢区分というよりも「若い人たち」という意味合いで用いられているのではないかと思います。
おわりに
今回は、子どもの成長段階や教育機関ごとの正しい呼び方について解説しました。日常で何気なく使っている言葉にも、それぞれの意味や背景があります。これらの違いを理解することで、より適切な表現ができるのではないかと思います。ここまで読んでくださってありがとうございました。



