なんだかややこしい年数の数え方
「今年は3年目に突入します」とか、「5周年記念行事を開催します」、はたまた「7年ぶりに恩師と再会しました」などと、年数の表現はいろいろありますが、ちょっと勘違いしてしまったことはないでしょうか。それに、おばあちゃんが亡くなった翌年に一周忌をしたと思ったら、2年目に三回忌だなんて混乱してしまいますよね。
そこで今回は、年数の数え方についてまとめてみることにしました。あわせて、「以上/以下」や「数え年」の数え方についても解説していますので、どうぞ最後までおつきあいくださいね。
起点の違いによる2種類の数え方
どうして勘違いが生じてしまうのかというと、数える起点が異なるためです。まず、この違いを押さえておくことにしましょう。
年数の数え方には、最初を「1」としてカウントする方法と、「0」から始めて経過した長さを数える方法とがあって、どう数えるかで数字が異なります。たとえて言うなら、下の図のように、うさぎが跳んだブロックの枚数を数えるのか、それとも跳んだ回数を数えるかの違いです。ブロックの枚数のほうは跳んだ回数よりいつもプラス1になります。

特に頻出するのは「○周年」と「○年ぶり」だと思いますが、これらは「0」から始まって、次の年に初めて「1」になります。多くはこちらの数え方になります。一方、「○年目」は「1」から始まります。「1年目の新入社員」などと用いますから親しみがありますね。
具体的な用例で確かめてみましょう。
「0」から始まる(○周年/○年ぶり/○か年/まる○年)
・結婚5周年の記念に旅行に行きます。
・友達と7年ぶりに再会しました。
・この事業は10か年計画で実施します。
・あれからまる8年が過ぎたところです。
「1」から始まる(○年目 ○年越し ○年がかり 足かけ○年)
・この店をオープンして3年目になります。
・6年越しの夢がようやくかないそうです。
・8年がかりでようやく完成にこぎつけました。
・足かけ13年、この仕事をしています。
「都合○年」「通算○年」とは?
「都合がいい」「都合をつける」などと用いる「都合」ですが、もともとは「合わせる」という意味なんですね。ですから、「都合5年」というと「合計すると5年」という意味になります。途中で中断したとしても、合計するとどのくらいかというときに用います。
また、「通算」も同じように「合わせる」という意味で、「前職と合わせると、通算8年、この業界にいます」などと用います。
・前職で3年、転職して5年ですから、都合8年になります。
・10年前に着手して、中断期間があったので、都合6年ほどです。
・前職と合わせると、通算7年、この業界にいることになります。
「以上」と「以下」/「未満」と「超える」
範囲を示す言い方には「以上」と「以下」、「未満」と「超える」があります。皆さん、既に日常的に用いられていることと思いますが、念のため確認しておきたいと思います。
「65歳以上」というときには65歳は含まれます。「12歳以下」という場合に12歳は含まれます。このように「以上」と「以下」は示した数を含む表現になります。「以」があれば、その数を含むと覚えておくといいかもしれません。
では、含めたくない場合はどうするかというと「未満」と「超える」を用います。「20歳未満」は20歳は含めず19歳までですし、「100歳を超える」というと100歳は含まず101歳からですね。
・65歳以上(65歳を含む)
・12歳以下(12歳を含む)
・20歳未満(20歳を含まない)
・100歳を超える(100歳を含まない)
正確に伝えたい場合には「18歳~64歳」というように数字で示したほうが誤解がありません。
「満年齢」と「数え年」の数え方
「数え年」というのは聞いたことがあると思いますが、ご自分が数え年で何歳かというのはぱっと出てこないものですよね。
数え年というのは、元日ごとに年を取る数え方のことで、お正月を何回迎えたかを数えます。元日になった瞬間に、日本全国民、一斉に年を1つ重ねるんですね。古い言い方ですが、大みそかのことを「年取り」と呼んだりするのも、大みそかを越せばみんな年を取るためです。
ややこしいのが数え始めです。数え年だと生まれた時点で1歳です。年を1つ抱えて生まれてくるんですね。そして、生まれて最初に迎えるお正月に2歳になります。そうやって毎年元日ごと年齢を重ねていきます。ちなみに、年は歳神様から頂くものなので、自分の誕生日は完全にスルーします(笑)。
そうすると、12月31日に生まれた人は、生まれた時点で1歳で、元日になったらすぐにまた1つ年を取りますので、翌日にはもう2歳になっているというわけです。
一方で、私たちが親しんでいるのは「満年齢」です。こちらは誕生日が来るごとに年を重ねて、生まれてからまる何年たったかを年齢で示します。
数え年と年齢が異なってしまうため、七五三のお祝いを満年齢にするか数え年にするかなど迷うことがあるかもしれませんが、そこはご都合によって決められてよいのではないでしょうか。

ちなみに「○歳」ではなく「○才」という表記に遭遇することがありますが、これは簡単に書くために便宜的に用いられている当て字ですので、正式には「歳」のほうを用いてください。
年忌法要の数え方
大切な人が亡くなった場合、節目の年に年忌法要を行うことがあります。いわゆる「法事」ですね。昨今では少なくなってきているかもしれませんが、故人を浄土に導く仏教のしきたりです。
注意しなければならないのは、最初の一周忌は亡くなった翌年に行いますが、三回忌は3年目ではなく2年目になるということです。ここだけ2年連続しますが、あとは亡くなった年を1と数えて、七回忌、十二回忌、十七回忌になります。ですので、一周忌だけ特別に翌年に行うと覚えてくださいね。
ちなみに、「初七日」は亡くなった日を含めて7日目に行います。これは、亡くなった日(命日)1回目と数えるからだそうです。ただし、地域によっては亡くなった翌日から数えることもあるそうですので、そこは確認が必要です。
あの世では7日ごとに関所を通って7度の裁きを受けると考えられていて、7回目の関所を通るのが49日目です。この日に死者が最後の審判を受けて極楽浄土へ旅立ちます。それで四十九日の法要を行ったりするんですね。
まとめ
・「○周年/○年ぶり/○か年/まる○年」は0を起点にする
・「○年目/○年越し/○年がかり/足かけ○年」は1を起点にする
・「都合○年」は合計した年数のことである
・「以上」「以下」はその数を含む
・「未満」「超える」はその数を含まない
・「数え年」は生まれた時点で1歳で、お正月ごとに年齢を加える
・一周忌は1年後、三回忌は2年後に行う
今回は年数や範囲の書き表し方についてまとめてみました。最後まで読んでくださってありがとうございました。


